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乳児用液体ミルク 日本でもいよいよ製造販売開始

乳児用液体ミルクが注目された熊本の震災

乳児用粉ミルク先進国の日本ですが、乳児用液体ミルクが国内で販売されているのを見かけることはありません。乳児用液体ミルクは欧米ではすでに流通しており一般的に利用されている商品です。

この商品が注目されたのは2016年の熊本の震災です。避難所には老若男女が集まり、当然その中には乳児も存在します。避難所生活ということで日用品が手に入らない。水、お湯、哺乳瓶などが手に入らず、粉ミルクが支援として届いても有効に活用しきれない場面が多くありました。そんな中、支援物資として注目されたのが乳児用の液体ミルク(以下液体ミルク)です。この液体ミルクは国内で製造販売されたものでは無く、輸入等で手に入れたものを物資として送ったものです。

液体ミルクは粉ミルクと異なり、そのまま乳児に与えることを想定しているため水やお湯で作る必要もなく、容器入りの製品もあるため哺乳瓶の消毒などを省くことができるため避難所では大変重宝されたそうです。

合同部会で検討大詰めの液体ミルク

日本国内では薬事・食品衛生審議会 器具容器包装・乳肉水産食品合同部会の中で審議が行われ、2018年3月の発表資料では大まかな国内販売への道筋ができたと読み取れます。

薬事・食品衛生審議会 器具容器包装・乳肉水産食品合同部会資料

なぜ日本国内では液体ミルクが製造販売できないのか

乳製品は一般食品とは別の乳及び乳製品の成分規格等に関する省令を代表とする法令等によって定められており、乳幼児を対象とする食品は調整粉乳であることと定められています。つまり液体ミルクは法律上、まだ定義が存在しないということになります。これら法令等の中に安全基準などが細かく定められているため日本の粉ミルクは世界トップクラスの安全性を満たしているとも言えます。

今回の合同部会の中で、まずは液体ミルクがいったいどういうものとして定義を行い、その品質に関する資料を十分に吟味しいよいよ形になってきたということです。常温ではどうなのか、容器はどうすべきか、栄養は失われないか。これらを踏まえ成分規格の案が提示され、いよいよ国内製造に向けた道筋がたったと言えるかと思います。この決定のプロセスには今更、遅いといった批判的なものもありますが、このプロセスを経て今の安全な基準が作られているというのも紛れもない事実です。

日本での製造販売は2020年頃?

今後は法令を整備、発令しメーカーは研究開発を推進していくことになります。研究開発は概ね2年程度と言われていますので、2020年頃には液体ミルクが身近な存在になっているでしょうか。備蓄食料の1つとしての選択、働く女性の負担軽減のために是非とも日本でも定着してほしい商品でもあります。

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